DF501号機、伊予西条へ回送される。

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2007年11月5日、DF501号機が多度津工場を出場し、

深夜、伊予西条(四国鉄道文化館)へ回送されました。

その時のリポートをお届けいたします。


<プロローグ>

DF501号機が伊予西条で保管される事は2006年の10月には判明しており、
その時は多度津工場での公開がこれで最後になるのかとの思いで多度津工場のイベントに出かけていました。
そして四国鉄道文化館の開館が11月26日と決定し、
伊予西条への回送は多度津工場の鉄道の日のイベント終了後となりました。
奇しくもこの1号機は昭和57年11月6日に要検出場(1号機の最終検査)しており、
四国鉄道文化館への納品日をわざとこの日付に設定にしたかどうかは定かではない。
この回送ダイヤは地元の鉄道愛好家のご好意でご教示いただきました。
また、夜間のバルブ撮影という事もあり、友人による回送と同時刻の綿密なリサーチも大変有効でした。
つくづくDF50の撮影では知人・友人に恵まれたと感謝する次第です。
回送当日の天気予報は雨で久しぶりの真剣な鉄行動(しかもバルブ撮影)、
一部情報不足の面もあり、多少不安を残して撮影にでかけました。


<DF501号機の回送ダイヤ>

DF501号機が多度津駅に姿を見せるのは私が知る限り、
昭和62年3月に高松で行われた、「さよなら国鉄車両展示会」以来20年ぶり、
伊予西条に至っては昭和58年8月17日の178レ以来の24年ぶりの出現となります。
回送は深夜に行われ、移動の万全を期す為かDE10の重連仕業となりました。
停車駅は、海岸寺・詫間・高瀬・伊予寒川で、詫間以外は長時間停車です。
これらの停車駅ではホームの手前でDF50を停止させ、
車軸を中心とした足回りの念入りなチェックが行われました。
チェックが終了後は所定の停止位置まで前進しました。

     臨回客 回9197列車

停車場名着時間発(通過)時間
多度津
  
23:35:00
海岸寺
23:48:00
00:16:00
詫 間
00:36:00
00:43:30
高 瀬
01:00:30
01:46:00
本 山
01:59:00
観音寺
02:08:00
豊 浜
02:20:00
箕 浦
02:30:00
川之江
02:43:00
伊予三島
02:54:00
伊予寒川03:04:00
03:34:00
伊予土居
03:50:00
関 川
03:57:30
多喜浜
04:14:00
新居浜
04:24:30
中 萩
04:35:30
伊予西条04:50:15  


<DF501号機の伊予西条回送に関連して>

今回の回送で気になったことがいくつかあった。
事前の情報では、DE10×2+DF50の3重連ではあるが、PPとなる可能性も考えられていた。
また、当日の降雨や混乱を避けるため、DF50にブルーシートで覆われるのではないかとも想像した。
今回の回送は機関車の3重連となるわけだが、
DF50が現役の頃、四国国鉄では機関車の3重連は禁止であり、
重連運用での機関車回送は必ず貨車を最低でも1両挟んでの対応であったが、(工場入場も含む)
四国国鉄の部分電化により、電化区間の3重連禁止は解除されているようだ。
当然、国鉄時代の3重連運転はなかったように思われるが、(回送含む)
国鉄末期の昭和62年3月30日、DF501号機の高松展示終了後の多度津駅から多度津工場入場では、
DE101011+DF501+DE101166+DE10127での4重連で入場している。
尚、文献によるとDE101166号機(昭和52年4月、和歌山植樹祭でのお召し牽引機)は、
すでに亀山区にて昭和62年2月9日付で廃車になっており、
国鉄民営分割を前にした部品取りと推理するが、詳しくは不明である。
(編成データについては友人の撮影で確証済み。)

<9月9日 更新事項>
駅構内では3重連での移動実績がある。
昭和60年年1月8日、DF5031とDF5034の廃車入場での多度津運転区から引き出しで
DE1027+DF5034+DF5031の3重連で多度津構内高松側へ引き出されている。
当然、多度津工場まではDE1027+ワム280705+DF5034+DF5031+ワラ×?
という編成であり3重連にはなっていない。
(編成データについては友人の撮影で確証済み。)


<当日の我々の行動>

当日、私は仲間と早朝に多度津に到着しました。
DF501号機が伊予西条への回送スジは詳しく入手できていたものの、
多度津工場の出場時間や多度津駅を回送出発するまでの時間帯をどこで留置させておくのか、
さらには伊予西条到着後、鉄道文化館に搬入する時間はわからない状態でした。
多度津駅早朝6時の時点で高松区DE10が到着、
7時20分に牽引機となるDE10重連が多度津工場に入場しました。
DF501号機はその時には定位置の庫に納まっていましたが、
10時に入れ換え用の機関車で引き出され、検修庫に収納されました。
入れ替え業務をなされていた職員様によると、DF50のチョロQを発売するとの事で
屋根の写真撮影の為に検修庫入りしたとの事でした。
午前中こそ薄日がさしていたものの予想より早めの降雨、しかし、
多度津工場を出発する頃には我々を含めて20名くらいのファンが多度津工場出場を見送りました。
さすがに地元の方々はよく情報をご存知で、平日の月曜日・天候不良の中、
予想をはるかに上回る撮影者がおられました。
ほとんどが地元の方のようであったが、九州からこられていた方もおらました。
工場から多度津駅に出現したDF501号機は出発までの数時間、
職員が交代しながら厳戒態勢で見張りを続けていました。
多度津から伊予西条へ向けて出発、さすがに回送ながら本線を走行するDF50であるので、
私たち同様に追いかけ組みもかなりおられました。


<四国鉄道文化館への格納完了>

牽引してきたDE10重連によって四国鉄道文化館に到着、
最後は人力によって展示位置に配置されました。
格納完了後、西条市の職員様のご好意で10分ほど撮影時間を頂きました。
DF501号機は無期限の貸し出しだそうで、車籍はJRに残るようだ。
その為か、四国鉄道文化館のDF501号機の展示は1本の線路で結ばれている。
再びこの線路を越えて本線に入線する事はあるのだろうか?


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記憶のDF50


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